NAVA:人工呼吸器に関する独自の技術~早産児から成人まで、集中治療に有効な換気モード
予定より12週も早く生まれた早産児で、助かる見込みは半々といわれたSabina Checketts。成長した今では自ら新生児科医として活躍し、新しい治療法や高度な技術を腕に早産児の転帰改善に取り組んでいます。その一例が、ゲティンゲが独自開発した技術です。人工呼吸器につながれた赤ちゃんの負担を軽減し、よりやさしく、より自然な呼吸ができるようセンサーを使って呼吸を補助するもので、成人への適用も注目されてきています。これは集中治療分野における堅実な発展の一例です。
ある実話にもとづくストーリー
独自の人工呼吸器モード NAVA に関するインタビュー動画をご覧ください。主人公は、自らも予定より12週もの早産児だった新生児科医、Sabina Checketts 医師です。
患者の脳信号によって人工呼吸器を導くことができるとしたら
患者自身の自然な呼吸要求に基づいて人工呼吸器を制御し、患者が本当に望む状態を提供できるなら、どんなに素晴らしいでしょうか。それを適えるべく開発されたのが、ゲティンゲが提供する人工呼吸器の換気モード NAVA です。
集中治療の未来を考える~アラーム音からの解放、リアルタイムアドバイス、そしてAI
世界中で高齢化社会と医療従事者不足が進む中、集中治療分野ではテクノロジーを賢く活用することが命題となっています。ゲティンゲは、よりスマートで包括的な機能を持つ集中治療室(ICU)の進化を推進しています。極めて複雑な複数のシステムの連携を実現するには、集中治療従事者によるテクノロジー活用を見直すことが求められます。
患者に合わせた人工呼吸 – ひとりひとりの患者のために
患者それぞれに抱える課題は異なります。そのためゲティンゲは、肺や他の臓器への負担を軽減する、患者に合わせて個別化された換気モードの開発に取り組んでいます。患者が少しでも早期に人工呼吸器から離脱できるように、新たなツールや技術を提供しています。
人工呼吸器とは何か、なぜ必要なのか?
日常生活において、呼吸をするのはあまりに自然で当たり前のこと。あるとき突然それが困難になるまでは、私たちはそれを意識すらしません。そのような状況では、人工呼吸器による肺のサポートが必要になることがあります。ですが人工呼吸器はどのように動くのでしょうか?より高度な機能を持つ人工呼吸器があるのはなぜでしょうか?
こちらのショートムービーをご覧ください。
参考文献
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